firenze

すでに古代ローマの人々によってよく知られていた伝統技術の結晶、プロシュット・クルード(生ハム)は、サルーミの中で最も歴史の古い製品の一つであり、その名称は「よく乾いた」という意味のラテン語 "prae exustrus" に由来するといわれています。

プロシュット・クルードの加工の特色は、その単純さにあります。それは熟練した職人が情熱を傾けて執り行う「儀式」ともいえ、材料としては塩だけが用いられます。まず、管理された健康的な環境の中で育った豚の厳選されたもも肉を塩で揉み込みます。一定期間「静置」させた後、ぬるま湯で洗い、長い熟成期間が始まります。この間に、プロシュットとして次第に熟成し、この製品を世界に広めたあの独特な味わいが生まれます。熟成期間中には、皮のついていない部分にラードのペーストを塗る「スンニャトゥーラ」の作業が行われます。熟成が終わると、「スピッラトゥーラ」が行われますが、これは、熟練した専門家が馬の骨で作った針をプロシュットに数か所刺し込み、その香りを嗅ぎ分け評価することで、熟成が良好に進行したことを保証するものです。

このデリケートな検査をパスしたプロシュット・クルードのみにDOPやIGPの認定マークを付けることが許され、伝統ある地中海式ダイエットの卓越した証しとして世界中の食卓に届けられるのです。

プロシュット・ディ・パルマ(パルマ産プロシュット)は、丸みのある形状をしています。スライスすると、内側は薔薇色から赤色。かぐわしい香りと、まろやかな味わいが特色です。表面の皮に「王冠」マークの焼印を受けるには、プロシュット・ディ・パルマは、少なくとも12か月の熟成期間を経ていなければなりません。

プロシュット・ディ・サン・ダニエーレ(サン・ダニエーレ産プロシュット)は、すぐにそれと分かる、小さな足のついたギターの形をしています。スライスすると(口の中でとけるほどに薄くスライスすることをお勧めします)、身は柔らかく、薔薇色がかった赤色をしています。強い香りが特徴ですが、味は繊細で甘み(まろやかさ)があり、際立った後味が楽しめます。

ヨーロッパの品質認証を受けたプロシュットは次の通りです。

プロシュット・ディ・カルペーニャDOP、プロシュット・ディ・モデナDOP、プロシュット・ディ・ノルチャIGP、プロシュット・ディ・パルマDOP、プロシュット・ディ・サン・ダニエーレDOP、プロシュット・トスカーノDOP、プロシュット・ヴェネト・ベリコ-エウガーネオDOP

prosciutto parma